嫌な人が気にならなくなる
課題の分離とは
相手は相手、自分は自分
前回は、「過去を再定義する」、つまり、「過去に嫌なことがあっても、それを現在の自分に役立つよう、意味付けをする」ことにより、過去からもエネルギーをもらうえる、という内容でした。
今回は、「課題の分離」について。
この「課題の分離」は、聞いたことがある、という方が多いかと思います。
相手の問題には介入しない、そして、自分の問題にも相手に介入させない、つまり、相手と自分の間に適切な距離を持つことにより、人間関係を上手く保とうという考え方です。
確かに、情の深い人やよく気が付く人ほど、自分の問題以外のことを気にしすぎて、エネルギーを浪費してしまうことがあります。
適度な距離感
卑近な例をあげますと、昨年度は私は二女の中学校の学級委員リーダーでした。
文化祭の時に、コンビニ本部からドーナツを購入して販売したのですが、準備の際に、販売したいドーナツが文化祭当日には販売中止になっている可能性がある、という問題が生じてしまいました。
しかし、コンビニ本部とのやりとりの仕事は、中学校本部役員の仕事であって、学級委員の仕事ではありません。
そんな中、ドーナツ担当の学級委員のお母さま方から、真っ青になった絵文字とともに、メールがありました。「ドーナツのチケットも販売してるし、今更、売るドーナツがない、なんてことになったら、どうしたらいいんですかぁぁ!?」

私は、答えました。
「コンビニ本部とのやりとりは、本部役員さんの仕事であって、私たちの仕事ではないよ。私たちがやるべき仕事は他に山ほどあるよ。彼らの仕事は彼らに任せて、まずは自分らの仕事を淡々とこなそう!」
結局は、売りたいドーナツも手に入り、事なきを得ました。
ここで、リーダーである私が、本部役員が抱える問題に首を突っ込み、自分までパニックになっていたら、自分たちの仕事もおろそかになっていたことでしょう。
まず、自分たちの仕事を真摯に進行させる、そのうえで、売る品物がなければ本部役員と相談すればいいのです。
「彼らの課題」と「自分たちの課題」を分けて考えたから、山ほど仕事があっても自分たちの仕事に集中できました。
ここまでは、相手の問題と自分の問題を分けて、適度な距離感を保つことの重要性についてのお話でした。
課題の分離の応用編
今から、「嫌な人が気にならなくなる」、課題の分離の応用編をお話します。
5年前、高校の同窓会があり、私はワクワクして出席しました。懐かしい面々に、高校時代に
戻ったかのような楽しい時間、空間でした。
その同窓会で、私は、高2の時に同級生だった田中君(仮名)を見つけて、声をかけました。
「田中君、久しぶり!」
すると、田中君は、返礼をするどころか、自分の目尻を指しながら、こう言いました。
「しわ、増えたねえ・・・!わっはは!」
その言葉で、一瞬にして、私の中の楽しい時間が終わりました。しわ、増えたって、言う?同窓会で女性に言う?田中(呼び捨てかい)に、水でもぶっかけてあげれば良かったかもしれませんね(笑)。
同窓会が終わった後も、しばらく、嫌な気分は続きました。「同窓会で、`しわが増えたねえ`って笑われたから、化粧品変えようかな・・・」なんてことも考えたり。
相手の嫌な特性を客観的に見れる
数日して、精神科医の友人にこのことを話しました。すると、友人は、こう答えました。
「そういうことを平気で女性に言う人は、他のところでも同じことを言って、人から嫌われてるわよ。それは、彼の問題であって、あなたの問題ではないわ」
つまり、嫌な特性を抱えているのは相手の課題であって、自分の課題ではない。自分の課題ではない以上、気にする必要はない、と。
彼女の言葉で、私は心が軽くなりました。
確かにそうです。例えば、人に平気で嫌味を言う人物は、どんなところでも人に嫌な言葉を言うという特性を持っています。
つまり、人の傷つくことを言わない、そのことがその人の課題。そういう課題を抱えた人なのだ、と客観的に見ることができます。
以上が、課題の分離の応用編でした。
この考え方をすると、嫌な人を客観的に見ることができ、嫌な人も気にならなくなります(でも、パワハラなど、こちらの権利が侵害されてるときは、言うべき主張はちゃんとすべきです)。
あなたの人間関係の一助になれば幸いです。
あなたの開運若返りトレーナー
キャサリンでした。